民芸家具のすばらしさ

民芸家具の美しさに惹かれ始めたのはもう数年も前のことです。最初のきっかけは温泉旅館で見かけた階段箪笥。古く黒ずんだ板張りや、高い数寄屋風の屋根に溶け込んだ階段箪笥の美しさは今でも忘れません。それから間もなくして、実際に手に入れたのですが、箪笥の存在感に部屋の雰囲気が追いつかないといった悲しい現実に。当初はそれでもその箪笥を眺めながらお酒を飲むだけである程度は満足していたのですが、やはり次から次へと欲が出てくるもの。どうせだったら部屋全体を民芸家具で揃えて雰囲気を作り出したいと思った次第です。本来なら家自体を古民家にしてしまいところですが、さすがにそれは無理。古民家に住まうことは遠い目標として、まずは今の私でも手に入れられる家具からというわけです。それからというもの、いろいろと揃えました。というよりもむしろ、一言で民芸家具と言ってもいろいろな種類があるというべきでしょうか。

私の浅いイメージでは古びた木目調に細工の施された金具がいくつも打たれている箪笥、というくらいしかなかったのですが、探すと様々な種類があるものです。中でもなるほどと思ったのが食事机と椅子のセット。材質の正確なところまでは分かりませんが、紫檀のように落ち着いたくすみに、椅子は粋な座布団が乗っている。部屋の真ん中にそれが鎮座するだけで部屋の雰囲気ががらりと変わります。我が家はいたって普通のフローリングですが、むしろその洋とのコントラストがひじょうに美しい。古民家風の造りでなければ、むしろ明るい色調のシンプルな部屋が民芸家具に合うんだというのは私の中での発見です。そこに要所要所民芸家具を置いていく。先ほど紹介した階段箪笥しかり。

他にも、ちょっとした収納棚からお酒を飾っておくかざり棚まで、部屋が下品にならない程度に民芸家具で揃えています。我が家はリビングからガラス越しに車庫スペースが見える造りになっています。部屋内の洋との対比もさることながら、車との対比もまたすばらしい。車のごつごつしたビジュアルとのコントラストは違和感の共存といいましょうか、なんとも言い難い風情を放っています。家具に話を戻せば、日本製の収納家具を選ぶ際のポイントは家具の色調を合わせるということでしょうか。色も様々にあるんです。黒調、赤調、青調。ピンポイントで置くにしても、民芸家具で揃えるにしても、そのあたりの統一感を持った方がより趣深い雰囲気になると思います。

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